クローン病で障害年金を請求する場合のポイント

文責:所長 弁護士・社会保険労務士 伊藤美穂

最終更新日:2024年10月21日

1 クローン病での診断書作成のポイント

 クローン病は、原因が不明で治療法が確立していない炎症性腸疾患です。

 消化管に慢性的な炎症をおこすため、体重の減少、腹痛、下痢、血便、脱水、発熱、倦怠感などの様々な症状の他にも、腸管狭窄などの合併症を引き起こすことが多くなります。

 クローン病の症状により、日常生活や社会生活が著しく困難になった場合には、他の病気の場合と同様に障害年金を受け取ることができます。

 ただ、クローン病の診断書を作成する際には、クローン病は症状を数値などで表すことが難しい病気ですので、医師に現在の症状や日常生活や社会生活における支障をなるべく詳細に記載していただく必要があります。

 等級は総合的に認定されますので、できるだけご本人の病状などが日本年金機構に伝わるように、きちんと診断書や病歴・受診状況等報告書を作成していかなければなりません。

2 クローン病の初診日認定のポイント

 クローン病は診断が難しい病気で、症状が最初に出てからクローン病と診断されるまでに時間がかかっている場合や、一旦は別の病気と診断されている場合もあり、初診日の特定・認定が難しい病気です。

 初診日の候補が複数あるような場合には、あらかじめ何通りかの主張内容を検討しておき、場合によってはカルテや紹介状などの証拠を集めて提出準備をしておくこともあります。

 特に、年金の未納期間がある方や厚生年金に入っている期間がある方などは、いつを初診日と主張するかによって大きな違いが出る場合もあります。

 年金事務所などの公的機関で相談をする際は、話をしたことが記録されますので、曖昧な記憶で間違った内容を答えてしまった場合でも、後から覆すのが難しくなってしまいますので注意が必要です。

3 専門的知識の必要性

 クローン病で障害年金申請をする場合には、初診日や提出書類についてきちんと準備を行う必要があります。

 専門的な知識がないまま不十分な状態で申請をしてしまうと、障害年金認定がされないことがあります。

 クローン病で障害年金を請求する場合には、必ず弁護士や社会保険労務士などの専門家にご相談ください。

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